Broadcom WIFIチップ用ファームウェアのインストール

一部のBroadcom社製WIFIチップを動作させるためにはファームウェアのインストールが必要になるのですが、このファームウェアはラインセンス上の懸念があるため本カスタムビルドへの同梱を見合わせています。

カスタムビルドのR46-7390.68(2015/11/20リリース)以降 では、本件に該当するWIFIチップが搭載されている場合、カスタムビルドのインストール後、またはアップデート後の初回起動時に以下のメッセージが表示されます。

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Broadcom Wireless Chip requires the firmware.
The firmware is not included because of license issues.
Please install it manually.
See http://chromiumosde.gozaru.jp/b43firmware.html
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起動時にこのメッセージが表示された場合はファームウェアのインストールが必要です。本カスタムビルドにはこのファームウェアをインストールするためのスクリプトを同梱していますので、これを用いて手作業でのインストールをお願いします。

Attention

現在、このファームウェアを用いて無線LANを有効にした場合、電波強度が正しく取得できず、常に電波強度が最弱と表示される場合があります。現在のところこの問題の対応予定はありません。通信は問題なくできているようですので、申し訳ありませんがこのままお使いください。

ただし、事前に以下の準備が必要です。

  • インストール先PCが有線LAN(Ethernet)ケーブルを接続できるか確認してください。接続できる場合はインストール先PCを有線LANに接続できるように準備してください。

  • インストール先PCがEthernetケーブルを接続できない場合は、以下のものが別途必要になります。

    • インターネットに接続した別のPC

    • 上記PCとインストール先PCの双方で利用できるUSBメモリまたはSDカード

      Attention

      USBメモリを使用する場合、カスタムビルドインストール用のUSBメモリとは別に用意してください。

準備ができたら以下の手順でスクリプトを実行し、ファームウェアの導入を行ってください。

Attention

このスクリプトは、ネットワーク接続がなくChromium OSのGUIセッションにログインできない状態での実行を想定しています。ネットワーク接続がある場合でも、 GUIセッションにはログインせず に以下の手順で実行をおねがいします。既にログインしているときはログアウトしてから実行してください。

  1. 初回起動時に冒頭に載せたメッセージが表示されたらそのまま放置してください。しばらくするとマシンが再起動して、初期設定画面( 一般的な方法 の6. の画面) が表示されますのでそれまでお待ちください。

  2. インストール先PCが有線LANを利用できるならイーサネットケーブルを接続してください。「ネットワークを接続」欄が「イーサネット」に変わったら 4. へ進んでください。

  3. インストール先PCが有線LANを使用できない場合は、以下の手順で作業を行ってください

    1. インターネットに接続している別のPCで以下のURLからファイルをダウンロードしてください。

    2. ダウンロードした〜.tar.bz2を準備したUSBメモリまたはSDカードにコピーしてください。このとき、 コピー先はUSBメモリまたはSDカードの直下としてください。また、ファイル名は変更しないでください。ファイル名を変更したりフォルダの下にコピーするとファームウェアのインストールが失敗します。

    3. コピーが終わったら、そのUSBメモリまたはSDカードをインストール先PCにセットしてください。

  4. Ctrl+Alt+F2を押してください。GUI画面が消えてキャラクタ端末画面(デベロッパーコンソール)が開きます。

  5. login: と表示されているので、chronos と入力します。パスワードを聞かれるので管理者用パスワード(デフォルトでは password )を入力します。

  6. 以下のコマンドを入力してください。

    chronos@localhost / $ cd /opt/myscript
    chronos@localhost /opt/myscript $ sudo ./setup_b43firmware.sh
    
  7. スクリプトが起動すると、USBメモリ・SDカードから3. で準備したファームウェアアーカイブファイルを検索し、見つからなければインターネットからダウンロードします。アーカイブファイルの展開、インストールが終わると以下のように表示されるのでマシンをリブートしてください。

    Done. Please reboot.
    

    再起動すると無線LANが使えるようになっているはずです。

なお、このファームウェアは一度インストールすればChromium OSのアップデート後も自動で引き継がれます。引き継ぎが成功した場合は冒頭に示したメッセージは表示されません。