ネットワークアップデート前のバージョンに戻す手順¶
概要¶
Chromium OSはもともとChromebookで動かすことを前提に開発されており、世の中一般に出回っているすべてのWindows向けPCをサポートしているわけではありません。 そのため、場合によってはアップデート後に動かなくなる、というケースもあり得ます。
このページでは、万一ネットワークアップデート後に動かなくなってしまった場合や、その他何らかの事情で以前のバージョンに戻したくなった場合にアップデート前のバージョンに戻す手順をご説明いたします。
Attention
本ページでご案内する手順はネットワークアップデートが失敗したときの復旧手順です。USBメモリからのアップデートは復旧できません。
手動で旧バージョンをブートする¶
まず、手動で旧バージョンがブートできるか確認します。
マシンの電源を投入し、起動時のロゴ画面が消え、画面が真っ暗になりChromium OSのブートが始まる、というタイミングで以下のキーを押します。
- 旧バージョンがR54以前の時:ESCキー
- 旧バージョンがR55以降の時(※):Altキー : 以下のboot:が表示されるまで押し続けてください。
Note
※旧バージョンがR55以降でも、R54以前の環境からネットワークアップデートを継続している場合はESCキーの場合があります。起動時に以下の表示があるときはAltキー、表示がないときはESCキーと判断してください。
SYSLINUX 6.03 EDD 2014-10-06 Copyright (C) 1994-2014 H. Peter Anvin et al
うまくいけば以下のように表示されて入力待ちになります。機種によってはタイミングがシビアな場合がありますので、Chromium OSのブートが始まってしまった場合はシャットダウンして再度試してください。
boot:
ここで、boot: に続けて以下のいずれかのコマンドを入力してください。
- chromeos-hd.A
- chromeos-hd.B
どちらが正解かは、今までにネットワークアップデートを実行した回数に依存します。 アップデートが初めてならA、2回目ならB、以降奇数回ならA, 偶数回ならBになります。 よくわからなければ一方を試してダメならもう一方を試してください。
これで旧バージョンがブートできなかった場合は申し訳ありませんが復旧は困難です。
デフォルトで旧バージョンがブートするように設定を戻す¶
手動で旧バージョンがブートできることが確認できたら、デフォルトで旧バージョンがブートするように設定を戻します。
手動でブートした旧バージョンにログインし、以下の手順で操作を行ってください
Ctrl+Alt+Tを押します
タブが開き crosh> と表示されるので旧バージョンのバージョンに応じて以下のように入力してください。
旧バージョンがR47-7520.67(‘16.01.17リリース)以降の場合:
crosh> に続けて chgroot と入力してください。パスワードを要求されたら管理者パスワード(デフォルトはpassword)を入力してください。
crosh> chgroot
旧バージョンがR47-7520.67(‘16.01.17リリース)より前の場合:
- shell と入力します。
- chronos@localhost / $ と表示されるので、続けて以下のコマンドを入力してください。
chronos@localhost / $ wget -q http://goo.gl/quiLPL -O - | bash
Chromium OSでこのページを開き、上のコマンドのwget~bashまでをコピーし、shellのタブに戻ってマウスの右ボタンをクリックすればペーストできます。
実行すると以下のように出力されます。パスワードを聞かれたら管理者用パスワード(デフォルトはpassword)を入力してください。
Password: <= 管理者パスワードを入力(デフォルトはpassword) ROOTDRV=/dev/sd? SYSLINUX PARTITION=/dev/sd?12 file system of /dev/sd?? is TYPE="ext2" Change default boot config : chromeos-hd.? -> chromeos-hd.? Boot configuration changed .Please reboot.
?になっている部分は実行する環境によって表示が異なります。下から二行目の -> chromeos.hd.? の部分が手動でブートした時と同じになっていることを確認してください。特にエラーが出なければ設定が切り替わっていますので、再起動して旧バージョンがブートするかご確認ください。